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2025年4月16日(水):市場縮小の未来から逆算して考える、いま店舗戦略に必要な3つの視点
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実績
1000店舗規模の飲食チェーンでデータ可視化・分析基盤を構築し、利益に直結する施策を伴走支援
1000店舗規模の飲食チェーンでデータ可視化・分析基盤を構築し、利益に直結する施策を伴走支援
背景課題
店舗ごとのオペレーションや利益管理が属人化しており、売上低下時の要因把握や適切な対策を講じることが困難な状況に陥り、業績停滞から抜け出せない
プロセス
原価・人件費・売り逃しの可視化、BIツール導入、運用改善により業務効率を改善
成果
データ活用が現場に根付き、原価率のバラつきが縮小。売上増加と利益率向上を実現し、ボトムアップ型の改善文化を醸成
プロジェクトの背景
全国に1000店舗以上を展開する飲食チェーンであるクライアントは、急拡大の中で「出店すれば売上・利益が取れる」状態が続いていたことから、スピード優先での店舗展開が続いた。その結果、店舗単位での売上向上、利益管理の仕組み化が進まず、業績が下降に転じた際にも、売上・利益の回復手段が乏しい状況に陥り、業績回復が後手に回っていた。
これまでのデータ活用は、月次の簡易的な結果指標のレポートにとどまっており、リアルタイム性に欠けていたことから、原価や人件費の管理には不十分であった。また、エリアマネージャーによる手集計と報告のバラつきも課題となっており、現場からは「判断に使える材料が少ない」といった声が上がっていた。
店舗の現状や課題を把握する術が乏しく、また対策の整理も不十分な中で、営業努力に頼った業績改善が求められていたことで、現場には疲弊感が広がり始めていた。
この状況を打破するために、クライアントは「データ活用を基盤としたオペレーション改革」を決断。当社が伴走支援し、BIツールの導入と運用体制の確立を通じて、原価・人件費・売り逃しといった利益に直結する要素を管理し、収益力の向上を図った。
プロセス
① ブラックボックスだった「原価」の明確化
飲食業態における原価管理は、オーバーポーションや廃棄、持ち帰りといった現場のオペレーション差によって大きく変動する。しかし、従来は店舗ごとの原価率のバラつきが、オペレーションの差異によるものか、あるいは立地や客層といったコントロール困難な要因によるものかを判別することが難しく、改善に向けたトルクがかかりづらい状況にあった。
そこで当社は、メニュー別の販売数を集計し、販売数ベースの理論使用原価を算出。月初・月末在庫データと照合することで、実際にかかった原価との差を可視化する仕組みを構築した。
この可視化によって、立地・客層など、販売商品の種類による影響を取り除いた原価差異を示すことができ、オペレーションの問題による差分を可視化することができた。たとえばオーバーポーションの影響が大きい店舗には調理工程の見直し、廃棄量が多い店舗には仕込み工程の最適化、といったように、それぞれの課題に応じた教育コンテンツを整備し、店舗ごとの実態に即したスタッフ教育を展開した。あわせて、これらを月次サイクルで運用するマネジメント体制の強化も実施。結果として、原価管理の精度が向上し、利益率の改善へとつながった。
② 店舗ごとの「P/L」可視化による人件費の適正化
人員配置の仕方(シフト編成)はエリアマネージャーの経験則に頼る部分が大きく、シフト編成も「週末は△△時間、平日は●●時間」といった固定的なものになるケースが多くみられた。その結果、日によってはピークタイムに十分な人員を確保できず売り逃しが発生する一方で、アイドルタイムには過剰な人員が配置されるなど、非効率かつ高負荷な運用が常態化していた。
BIツール導入後は、売上データを客数・客単価などに分解し、どの時間帯にどの程度のスタッフが必要かを可視化。さらに、従業員ごとのスキルレベルを数値化することで、ピークタイムには高スキルのスタッフを重点的に配置し、アイドルタイムには最小限の人員で運用する戦略的なシフト編成が可能となった。
また、当日の天候やイベントの影響を加味しながら、予測と実績を比較する仕組みを構築。これにより、現場スタッフが自主的に人員最適化のPDCAを回せるようになり、継続的な改善が進んでいる。さらに、店舗間のデータを横断的に分析し、人員配置の最適化を進めることで、全体の人件費コストを抑えながら生産性向上を図ることが可能となった。
③ キャパシティ不足による「売り逃し」のテコ入れ
売上向上の観点では、ピークタイムの「売り逃し」をいかに抑えるかが重要なテーマとなる。特にクライアントでは、18〜20時台の混雑時間帯にスタッフが不足し、入店拒否やオーダーの取りこぼし等が発生していた。
BIツールによるデータ分析をもとに、ピークタイムにおける人員配置の最適化に向けたシミュレーションを実施した。たとえば、時間当たりの売上が一定額を超え、人数が一定を下回る時間を「売り逃し時間」と定義し、この時間を測定して最適な配置を促す仕組みを構築。
さらに、アイドルタイムには多能工化を図り最小限のスタッフで運用することで、全体としての利益最大化を図る戦略を徹底。これにより、売上の機会損失を最小限に抑えつつ、人件費とのバランスを取る体制を構築した。加えて、注文取りや配膳のオペレーション効率を向上させるために、最新のPOSシステムやタブレットオーダーの導入も支援し、売上機会の最大化を図った。
結果:BIツール導入により、ボトムアップ型の改善文化が醸成され、売上増、利益率向上を実現
これまでエリアマネージャーの手集計や経験値に頼っていた現場のデータ活用が一気に活性化。ダッシュボードの改良や新たな指標の追加が店舗側から提案されるようになり、
ボトムアップ型の改善文化が根付き始めた。
原価管理の面では、オーバーポーションや廃棄ロスが可視化されたことで、店舗ごとに具体的な改善策を実施。結果として、
原価率のバラつきを縮小し、利益率の向上を実現
した。
人件費管理では、適正なシフト編成とスタッフ配置の最適化が進み、ピークタイムの売り逃しが減少。これにより、
売上アップと人件費削減の両立を果たす店舗が増加
した。
また、エリアマネージャーが全員、それぞれのやり方で毎週集計表を作り配布する手間を取り除くことができ、その時間を店舗改善に振り向けられることとなった。
こうした施策が全体に行き渡った結果、クライアントの業績は回復基調へ転じ、新たな出店やブランド強化に向けた投資が可能な状態へと移行。従業員のモチベーションも向上し、データを活用した自主的な改善が進む企業文化の醸成にも貢献した。
在籍コンサルタントの過去の実績
実績
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1000店舗規模の飲食チェーンでデータ可視化・分析基盤を構築し、利益に直結する施策を伴走支援
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